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催眠療法とは?
催眠療法の歴史

催眠療法(hypnotherapy)の起源は何千年の昔、古代ギリシャに由来しています。その頃、神殿で僧侶が病人に催眠をかけて病気の治療をしていました。西洋医学が発達してからすたれていたのですが、19世紀半ばにイギリスの外科医ジェームス・ブレードが催眠を科学的に解明し、そこから催眠の研究が始まりました。

第二次世界大戦後、英米で戦争後遺症の治療に広範に使われ、患者が短期間で治癒していったことから1950年代に英米の医師会に医療における催眠の有用性が認められました。

60年代に催眠療法を始めとする短期セラピーの父祖と言われる、アメリカの精神科医ミルトン・エリクソンが、催眠を取り入れた各種セラピーを開発しました。その後、心理療法やNLPなどの各種のテクニックが催眠療法に組み込まれて応用され発展を続けて現在に至っています。

日本ではまだ「催眠術」のうさんくさいイメージが強く、寝ている間に何かされるのではないかと怖がる方が多いのですが、魔術ではなく、科学的な研究成果に基づく療法です。

どのように治療を進めるのですか?

まず催眠状態では次のような現象がおきます。
  • 深くリラックスして緊張がとけ、精神が安定する
  • 暗示にかかりやすくなる(ただし自分の意に反する暗示には反応しない)
  • イメージが沸きやすくなる
  • 痛覚が鈍磨する
  • 時間間隔が変わる
  • 意識にはない記憶を呼び覚ますことができる
以上の現象を利用して治療を進めます。多くの問題や症状がストレスが原因で発症、または悪化しているため、まず始めの1、2回の治療で精神を安定させ、ストレスに対する耐性を高めます。

3回目で本治療に入ります。例えば閉所恐怖症の患者さんの場合、閉所にいるところをイメージしてもらい、「落ち着いています」、「冷静です」などとプラスの暗示を与えます。次に、原因となっている過去の記憶を呼び覚まし(どこかへ閉じ込められたなど)、そこでも同様にプラスの暗示を与え、自分は平気だったと記憶をすり変えます。最後に閉所で自分が平気でいるところをイメージさせます。

なぜこの方法が効果的かと言うと、閉所恐怖症の場合「閉じ込められて怖い思いをした」ということが何回か起こると、「閉所は怖い」という悪い思い込み(マイナスの自己暗示)が刷り込まれてしまい、「閉じ込められると恐怖を感じ、体が硬直する、動機がする」と言う条件反射が潜在意識から発生するようになるからです。すなわち催眠療法は思い込みを変える、マイナスの自己暗示をプラスに変える、病は気からの「気」を変えることによって治療するセラピーとも言えます。

催眠療法の効果の出方には個人差があります。例えば砂の城に水滴を一滴ずつ落としていくと、少しずつくずれて行きますが、催眠療法はこのように効きます。元の砂の城が大きくて非常に硬くできていればくずれるのに時間がかかり、小さく柔らかくできていれば短期間でくずれます。